ESの書き方|丁寧に書いても落ちる理由と、人事の記憶に残る伝え方
公開日
2026.01.13

ESの書き方|丁寧に書いても落ちる理由と、人事の記憶に残る伝え方

「ES、15社出したのにほとんど通らない…」
「ちゃんと構成も整えて、丁寧に書いたつもりなのに」
こんな悩みを抱えていませんか?

実は、ESが通過しない理由は「経験が弱いから」でも「文章が下手だから」でもありません。多くの場合、型は守れているのに「あなた自身の考え方」が見えていないことが原因です。
この記事では、丁寧に書いているのに評価されない理由と、普通の経験でも人事の記憶に残るESの書き方を、具体的な例文とともに解説します。

ESに自分らしい視点を取り入れる方法を一緒に整理していきましょう。

ESの通過率が上がらない理由

「結論→根拠→エピソード→学び」という型に沿って書いているのに、なぜか選考が進まない。

そんな経験をしている人は少なくありません。実はESで評価されるポイントは、構成の正しさだけではないのです。

採用担当者がESで本当に見ているポイント

採用担当者がESで最も知りたいのは、「何をしたか」ではなく「なぜその行動を選んだのか」です。

たとえば、「アルバイトで売上を20%向上させた」という実績があったとします。
確かに立派な成果ですが、人事が本当に知りたいのはその数字ではありません。


・なぜ売上向上に取り組もうと思ったのか
・他にも方法がある中で、なぜその方法を選んだのか
・結果が出なかったとき、どう考えて次の手を打ったのか

こうした判断の背景や思考のプロセスが見えることで、
あなたがどんな価値観を持ち、どんな場面でどう動く人なのかが伝わります。

一見よく書けているのに落ちやすいESの共通点

丁寧に仕上げたESが通過しない場合、以下のような特徴が見られることがあります。

実績や行動の羅列になっている

「〇〇を企画しました」「△△を達成しました」と事実は書かれているのに、 なぜそれをしようと思ったのか、どう考えて動いたのかが抜けているパターンです。 これでは人事にとって「何をした人」は分かっても、 「どう考える人」かが見えません。

どの学生にも当てはまる内容になっている

「チームワークの大切さを学びました」 「計画的に行動することが重要だと感じました」といった学びは、 確かに間違いではありません。 ただし、これは誰でも書けてしまう内容です。 あなた独自の気づきや葛藤、判断基準が見えないと、 印象に残りにくくなります。

表現が丁寧すぎて、人柄が見えない

失敗を避けようとするあまり、無難で整った文章になっていませんか。 「貢献できるよう努力しました」「周囲と協力して取り組みました」 のような表現は、丁寧ではあるものの、 あなたらしさが感じられないのです。

「経験が弱いから落ちる」は誤解
ESで印象に残らない本当の理由

「自分には華やかな実績がないから、ESで落ちるのは仕方ない」そう思っていませんか?実は、ESで評価されるかどうかは、経験の大きさではなく「伝え方の解像度」で決まります。

「解像度が低い」と言われるESの文章の特徴とは?

解像度が低いとは、「何が起きたのか、どう動いたのかがぼんやりしていて、情景が浮かばない状態」を指します。

たとえば、以下の文章を比べてみてください。

【解像度が低い例】 「アルバイト先で接客を改善し、お客様の満足度を高めました」
【解像度が高い例】 「アルバイト先のカフェで、常連のお客様が『いつも同じメニューしか頼めない』とつぶやいているのを聞き、季節限定メニューの試飲会を提案しました」

後者の方が、どんな場面で、何に気づいて、どう動いたのかが具体的に見えますよね。

解像度が低いESに共通するのは、以下のような特徴です。

・「頑張りました」「工夫しました」など、抽象的な動詞が多い
・誰が、いつ、どこで、なぜ、が不明確
・読んでも場面が想像できない

人事は1日に何十通、何百通ものESを読んでいます。
「ああ、こういう場面ね」と映像が浮かぶような文章にするとイメージが湧き、印象に残るESとなります。

ESはどこまで書き直すべき?
全部直さなくていい理由

「ESが通らない…ということは、全部ダメってことだよね…」

そう思って、イチから書き直そうとしていませんか?

でも、ちょっと待ってください。
実は、ESが通過しないからといって「全部ダメ」というわけではありません。

ESは全体より1〜2文で印象が決まる

まず知っておいてほしいのは、人事はESを精読していないということです。

「え、読んでないの!?」と驚くかもしれませんが、
人事は1日に何十通、時には何百通ものESを読んでいます。

そのため、全文をじっくり読むのではなく、最初に目を通すポイントで判断される場合もあります。

人事が最初に見る2つのポイント
結論文(何をしたのか)
最初の一文で、あなたが取り組んだ行動や成果が端的に伝わるか。
行動理由(なぜそれをやったのか)
その行動に至った背景や問題意識から、あなたの思考の癖が見えるか。

この2つが弱いと、どれだけ後ろに素晴らしいエピソードが書いてあっても、読まれずに終わってしまうのです。

つまり、全文をリライトする必要はありません。

印象を決める判断理由の1文が最重要なんです。

書き直すべき優先順位はこの3か所だけ

では、具体的にどこを直せばいいのでしょうか。実は、書き直すべき場所はたった3か所です。

①経験に「自分だけの問い」を入れる

人事の記憶に残るのは「何に疑問を持ったか」「何に引っかかったか」が見えるあなたらしさESです

例えば、

・「なぜこの作業は毎回同じミスが起きるのだろう?」
・「お客様が本当に求めているのは、この商品なのだろうか?」

その問いを起点に観察・工夫・行動につなげているかが、思考の深さを判断するポイントになります。

例文問いを入れたES
サッカー部の活動で、練習量は多いにもかかわらず試合結果が安定しないことに疑問を持ちました。そこで試合内容を振り返ると、個々の技術練習は多い一方で、試合を想定した連携練習が不足していると気づきました。私は練習メニューを分析し、試合形式の練習を増やす提案を行いました。その結果、チームの連携が向上し、リーグ戦での勝率向上につながりました。
🌟「疑問を持つ → 観察する → 仮説を立てる → 試す」という思考のプロセスが見える

②エピソードは短くてOK|ESで評価されるのは「変化のプロセス」

「エピソードが短いと評価されないのでは?」と不安に思う人もいるかもしれません。しかし、ESで大切なのはエピソードの長さではなく、変化のプロセスが見えるかどうかです。

変化のプロセスとは、

・最初はどう考えていたか
・何がきっかけで考えが変わったか
・その後どう行動が変わったか

という流れのことです。

例文変化のプロセスが見えるES
ゼミでの発表では、当初「資料を完璧に作ることが良い発表だ」と考えていました。しかし、発表後に質問がほとんど出ず、議論が深まらない状況に違和感を覚えました。そこで、結論を最初に示すのではなく、問いを提示してから説明する構成に変更し、参加者に意見を求める時間を意識的に設けました。その結果、複数の意見が出るようになり、ゼミ内の議論が活発になりました。
🌟「考え方 → 行動 → 結果」という変化の流れが明確に伝わる

③評価される「弱み・葛藤」の書き方

ESでは、成功体験だけでなく失敗や葛藤を書くことも有効です。ただし、書き方には注意が必要です。

NGな弱みの書き方

・「計画性がなく、いつもギリギリになってしまいます」→改善の兆しが見えない
・「優柔不断で、決断が遅いです」→ネガティブな印象で終わっている

評価される弱みの書き方

弱みを書くときは、「それに気づいたきっかけ」と「どう向き合ったか」をセットで伝えることが大切です。

例文葛藤を入れたES
アルバイトで後輩指導を任された際、相手に気を遣いすぎるあまり、必要な指摘を避けてしまう自分に葛藤を感じました。しかし、その姿勢がかえって後輩の混乱につながっていると気づき、事実と期待を分けて具体的に伝えることを意識しました。その結果、後輩からの質問が増え、業務理解度の向上につながりました。
🌟「葛藤 → 気づき → 行動の変化」が描かれ、人間味と成長が伝わる

エピソードの内容を変える必要はありません。
大切なのは、その事実に対するあなたの解釈や判断を加えることです。

ES書き直しで変えなくてOKなポイント

変える必要のない部分まで書き直してしまうと、かえって時間を無駄にしてしまうことも。
ここでは、変えなくてOKな2つのポイントを明確にしておきましょう。

①エピソードの題材そのものは変えなくていい

「アルバイト経験しかない」「サークルに入っていない」と悩む必要はありません。人事が見ているのは経験の華やかさではなく、その経験をどう捉えて、どう考えて動いたかです。

たとえば、同じ「コンビニのアルバイト」でも、「接客を頑張りました」では何も伝わりませんが、「レジ待ちのお客様がイライラしている様子を見て、『待ち時間をどう短縮できるか』と考え、商品の配置を変える提案をしました」と書けば、あなたの思考が見えてきます。

②実績の数字がなくても書き直す必要はない

「売上20%向上」のような具体的な数字がなくても大丈夫。人事が知りたいのは数字ではなく、「なぜその結果を目指したか」という思考のプロセスです。

たとえば、「ゼミの発表で毎回質問が出ないことに違和感を持ち、『完璧な資料より、議論のきっかけを作ることが大事では?』と考え、問いかけを増やす構成に変えました」というESには数字が一つもありません。でも「なぜそう考えたか」が明確なので、思考の深さが伝わります。

数字がなくても、あなたの考え方が見えれば評価されます


ESと履歴書の違いと書き分け方

ESと履歴書の違いを理解していないと、同じような内容を繰り返してしまい、評価のチャンスを逃してしまいます。

履歴書は「事実の整理」、ESは「解釈の整理」

履歴書は、あなたの経歴や活動を時系列で整理する書類です。いつ、どこで、何をしたかという事実を簡潔に記載します。

一方、ESは、その経験を通してあなたがどう考え、何を学び、どう成長したかを伝える場です。つまり、事実に対するあなたの解釈や意味づけを書くのがESです。

同じ経験でも伝え方を変えるポイント

履歴書には「〇〇サークルで幹事長を務めた」と書き、ESでは「なぜ幹事長を引き受けたのか」「どんな課題に直面し、どう考えて動いたか」を掘り下げます。

同じ経験でも、履歴書では「何をしたか」を、ESでは「なぜ、どのように」を書くと考えると、書き分けがしやすくなります。

提出前に必ず確認したい
|ES改善チェックリスト

以下のポイントを満たしているか確認すると、伝わりやすい文章に近づきます。

□「なぜその行動を選んだのか」が書かれているか
□ あなた独自の判断基準や問いが入っているか
□ 場面が具体的にイメージできる表現になっているか
□ 「頑張った」「工夫した」などの抽象的な言葉に頼っていないか
□ 変化のプロセス(before→after)が見えるか
□ 誰でも書けるような学びではなく、あなたらしい気づきが書かれているか
□ 履歴書と内容が重複しすぎていないか

まとめ|迷った時に意識すること迷っている

ESが通過しない理由は、経験が弱いからでも、文章が下手だからでもありません。多くの場合、型は守れているのに、あなた自身の考え方が見えていないことが原因です。

人事が知りたいのは、「何をしたか」ではなく「なぜその行動を選んだのか」「どう考えて動く人なのか」です。

ESで差をつけるために意識したいのは、以下の3つです。

1.判断基準を入れる:行動の背景にある、あなたの価値観や考え方を一文加える
2.自分だけの問いを持つ:疑問や違和感から始まるエピソードは、思考の深さを伝える
3.変化のプロセスを見せる:before→afterを書くことで、成長や学びが具体的に伝わる

あなたらしい視点を加えることで、人事の記憶に残るESになります。

迷ったときは、「この文章から、私がどんな人間か伝わるだろうか?」と自分に問いかけてみてください。その問いが、あなたのESをもう一段階引き上げてくれるはずです。

LINE はてぶ
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