- 公開日
- 2025.10.31
2025年版|就活初期でもわかる医療業界の全体像とおすすめ企業
「人の役に立ちたい」-そんな気持ちから医療業界に興味を持つ人は多いはず。
でも、いざ就活となると「病院で働くしかないの?」「文系の自分でもできる仕事ってあるのかな…」と不安になりますよね。
実は医療業界は、病院だけでなく製薬会社や医療機器メーカー、ITヘルスケアや介護分野など、とても幅広いフィールドがあります。専門資格がなくても挑戦できる仕事もあり、実際に文系出身の先輩たちが第一線で活躍しています。
この記事では、医療業界のイメージや実態、働く中で身につくスキル、キャリアの広がり、そして就活初期に知っておきたいおすすめ企業までをまとめています。
「人の役に立てる仕事がしたい」という気持ちを大切にしながら、自分に合うキャリアの可能性を一緒に探していきましょう。
まずは全体像をつかもう|医療業界ってどんな仕事をしているの?

医療業界のしくみと社会での役割
医療業界は、病院やクリニック、製薬会社、医療機器メーカーなどが連携して「人々の健康を守る」役割を担う業界です。
患者さんが受診する医療サービスは、医師や看護師だけでなく、薬剤師や医療事務、リハビリ専門職、さらに医療機器や薬の開発・提供まで含まれます。
医療業界は単に「病気を治す場所」ではなく、社会全体の健康維持や生活の質向上に直結する仕事を行っています。
医療業界の職種と領域
ひとことで「医療業界」といっても、働く場所や役割はさまざまです。病院などで直接患者さんに関わる仕事もあれば、医療を支える“裏方”のような仕事もあります。
ここでは主な領域を大きく5つに分けて紹介します。
① 医療現場で患者さんと向き合う仕事

医療現場で患者さんと向き合う仕事には、医師・看護師・医療事務などがあります。
医師は診察や手術を通して患者さんの命を守り、看護師はそのそばで治療を支えながら、心のケアも行います。
医療事務は受付や会計、カルテ管理を担当し、来院した患者さんを最初に迎える“病院の顔”として活躍。
それぞれがチームとして連携し、診療から会計まで一人の患者さんをトータルで支えています。
医師や看護師は国家資格が必要ですが、医療事務は資格がなくても挑戦でき、専門知識を学びながらキャリアアップを目指せる仕事です。
② 薬や医療機器を扱うメーカー・商社の仕事

医療現場を支える「モノ」を届ける仕事もあります。
製薬企業のMR(医薬情報担当者)は、病院やクリニックを訪問し、自社の薬の情報を正しく伝える役割を担います。医師や薬剤師と信頼関係を築きながら、より良い治療に貢献する仕事です。
また、医療機器メーカーの営業・技術職は、手術で使う器具や検査機械などを扱い、現場での使用方法をサポートすることもあります。理系・文系を問わず、医療の進歩を支えるやりがいがあります。
③ 検査・リハビリなど専門技術を支える仕事

患者さんの回復のカギを握る、専門性の高い仕事もあります。
臨床検査技師は、血液や細胞を分析して病気の原因や状態を調べる専門職で、医師の診断を支える重要な役割を担います。国家資格が必要ですが、大学や専門学校で学んでから目指すことができます。
また、理学療法士や作業療法士は、ケガや病気からの回復をサポートするリハビリの専門家。患者さんと二人三脚で歩みながら、できることを一つずつ増やしていく仕事です。こちらも国家資格が必要で、医療系の学校で知識と技術を身につけます。
このほかにも、言語聴覚士や臨床工学技士など、専門知識を活かして医療を支える仕事があります
④ 医療を支える事業・サービスの仕事

医療をしくみの面から支える仕事もあります。医療コンサルタントは、病院の経営課題を分析し、より良い運営体制を整えるサポートを行います。現場の声を聞きながら改善策を提案するため、数字に強いだけでなく、人との対話力も欠かせません。自分の提案が医療現場をより働きやすく変えていく手応えを感じられる仕事です。
医療IT・システム開発職は、電子カルテや遠隔診療システムなどの導入・運用を担当します。テクノロジーの力で診療の効率化や安全性を高めてサポートしていきます。
⑤ 公的機関・研究機関での仕事

地域や社会全体の健康を守る、公共性の高い仕事もあります。
公務員(保健所・自治体職員など)は、感染症対策や健康づくりの推進を通して、人々の安心した暮らしを支える存在です。住民の声を聞きながら、地域全体の課題に取り組むため、社会への貢献を実感しやすい仕事です。
一方、研究職は大学や企業の研究所などで、新しい治療法や医薬品の開発に携わります。地道な実験の積み重ねが必要ですが、その成果が未来の医療を変える可能性も秘めています。
就活生が抱きやすいイメージと実際のギャップ

ギャップをなくすためにチェックしたい“先回り質問”
「医療=理系だけ」というイメージはありますが、文系出身者も医療関連企業や病院運営、医療ITなどで活躍しています。また、「残業が多い」「給与は低め」という不安もありますが、職種や勤務先によって差があります。例えば、製薬会社や医療機器メーカーはワークライフバランスを意識した勤務形態が増えています。就活説明会やインターンで、質問ををして、自分に合った企業・職種を見極めていきましょう!
| 業界イメージ | 実際のところ | 先回り質問 (説明会や面談で聞いてみよう) |
| 医療業界はとにかく忙しそう | 病院勤務の看護師などは月20〜30時間前後の残業が平均的。企業勤務(製薬・医療機器など)は10〜20時間程度の会社も多く、働き方改革も進行中。 | 「新人の平均残業時間や夜勤回数はどのくらいですか?」 「有給休暇はどのくらい取得できますか?」 |
| 文系だと活躍できる場が少なそう | 製薬・医療機器メーカー、病院事務、医療コンサル、医療ITなど、文系でも関われる職種が多数。理系知識よりも伝える力や調整力が求められる仕事も多い。 | 「文系出身の社員はどんな業務を担当していますか?」 |
| 職種ごとのキャリアパスが見えにくい | 医療業界は専門職が多い一方で、管理職や教育担当、他職種連携(チーム医療)などにステップアップする道もある。メーカーやコンサルでは企画・営業・マーケへ転じる人も。 | 「中堅社員のキャリアモデルを教えてください」 「異動や職種転換はどのくらいありますか?」 |
医療業界で身につくスキルとキャリアの広がり

医療業界で身につくスキル
医療業界の仕事は、人の命や健康を支えるという特性上、多様な人と協働し、正確な判断を積み重ねる日々の中で、社会人としての基盤となるスキルが自然と磨かれていきます。
ここでは、代表的な3つのスキルを紹介します。
● 倫理観・責任感
医療の現場では、日々の判断が患者さんの命や健康に直結します。そのため、常に高い倫理観と正確な判断が求められます。この経験を通じて、どんな職場でも信頼される「責任ある社会人」としての土台が身につきます。
● チームワーク力
医師・看護師・薬剤師・事務職など、多職種が協力して患者を支えるのが医療の基本。役割の違いを理解しながら、一つの目標に向かって連携する経験を通じて、協調性やリーダーシップが磨かれます。この“チームで成果を出す力”は、どの業界でも重宝されます。
● 専門知識の応用力
医療・製薬・IT・データなど、専門性を持った知識を実務で活かす機会が豊富です。一度身につけた知識は、医療DX(デジタルトランスフォーメーション)や医療マーケティングなど、他業界でも応用可能です。
「医療×〇〇」といった複合領域での活躍も見込めます。
キャリアパスと市場価値の高め方
医療業界のキャリアは、病院で働くだけではありません。
医療を支える側、仕組みをつくる側、テクノロジーで変えていく側など、進む道はさまざまです。ここでは代表的な3つのキャリアパターンを紹介します。
| キャリアの方向性 | 主な働き方・職種例 | 合っている人 | キャリアの広がり |
| 現場で人と向き合うキャリア | 病院・クリニックでの医療事務、看護助手、臨床検査など | 人の役に立つ実感を得たい、チーム医療に関わりたい | 経験を積むことでリーダー・マネジメント職へ。医療機関の運営に携わる道も。 |
| 医療を支えるビジネスキャリア | 製薬会社・医療機器メーカーでの営業(MR)、企画、マーケティングなど | 人の役に立つ実感を得たい、チーム医療に関わりたい | 医療現場の課題をビジネスで解決。将来的に企画職や経営職へステップアップ。 |
医療×IT・コンサルキャリア | 医療システム会社、ヘルスケアIT企業、コンサルティング会社など | 新しい仕組みを作りたい、テクノロジーで医療を変えたい | 医療データ分析やDX推進など、社会全体の医療効率化に関わる仕事も。 |
【医療業界おすすめ企業】のご紹介
- No.1
-
株式会社レデイ薬局

若手が活躍できる環境
-
新入社員研修や管理者研修、登録販売者資格取得講習など段階的な研修制度
-
月平均残業9.8時間、シフト制で休みが調整しやすいワークライフバランス
-
希望や適性に応じた本社・他部署への異動・兼務のキャリア形成制度
-
顧客対応や店舗運営への直接関与、新しい取り組みに挑戦できる業務環境
事業内容
株式会社レデイ薬局は、四国4県と広島・岡山・兵庫でドラッグストア・調剤薬局を展開する企業で、地域最大級の250店舗を運営しています。
「すべてはお客様のために」の理念のもと、地域医療連携の中核として「かかりつけ薬局」を目指し、医薬品販売や健康サポートを通じて地域住民に安心を届けています。
- No.2
-
株式会社イノベイションオブメディカルサービス

若手が活躍できる環境
-
新卒研修や資格取得支援が充実しており、社員のスキルアップを後押し
-
現場課題を敏感に察知し、利用者ファーストで新制度を積極導入
-
若手でも挑戦でき、研修や面談でしっかりサポートされる成長環境
-
高齢化社会に伴う介護需要の拡大で、長期的に安定した成長が期待できる会社
-
年齢給と成果給を組み合わせた明確な給与制度とキャリアパスの可視化
事業内容
株式会社イノベイションオブメディカルサービスは、神奈川県を中心に医療・介護・福祉分野で幅広いサービスを展開する企業です。1982年の創業以来、調剤薬局の運営や福祉用具のレンタル・販売、看護師の育成、サプリメントの開発販売などを通じて、地域に密着した医療支援を行ってきました。
少子高齢化が進む中でも「利用者一人ひとりの健康と生活を支える」ことを軸に、時代に合わせたサービスを追求。若手でも挑戦しやすい社風で、現場経験を積みながら医療・介護の専門知識を広げられる環境が整っています。
ここが知りたい!医療業界のよくあるQ&A

- 医療業界は理系じゃないと厳しいですか?
-
医師や看護師など国家資格が必要な専門職は理系出身が多いですが、製薬・医療機器・IT・介護などの企業職種では文系出身の先輩も数多く活躍しています。
医師や看護師などは資格が必要ですが、文系出身でも活躍できる職種は多いです。
医療機器メーカーの営業や、病院の事務、医療ITの企画職など、立場や背景に関係なく働けます。
- 働き方が忙しそうで、プライベートの時間が取れるのか心配です。
-
病院勤務はシフト制や夜勤がありますが、企業勤務では土日休み・日勤中心が多いです。
最近は働き方改革で、有給取得や夜勤負担の軽減も進んでいます。
- 入社後に専門知識がついていけるか不安です…。
-
- 医療業界では、病院なら先輩の指導やOJT、企業なら研修制度が整っているので安心です。大切なのは「分からないことは質問する」「学ぶ意欲を持つ」こと。事前にサポート体制を確認すると、不安も減らせます。
まとめ

医療業界というと医師や看護師をイメージしがちですが、実際の医療業界は、一つの姿だけでなく、病院・製薬・医療機器・IT・介護など幅広い分野で構成されており、文系・理系を問わず多くの人が活躍しています。社会貢献性や安定性を感じながら、自分の強みを活かしたキャリアを描ける可能性が広がっています。より興味がわいた方は、病院だけでなく製薬やIT、介護など幅広く目を向け、自分の強みを活かせるフィールドを探してみてください。

