- 公開日
- 2025.12.25
ありきたりな自己PRはもう卒業!面接官の印象に残る自己PRの作り方
「自己PR 例文」をたくさん調べて、構成も表現も丁寧に整えた。
それでも、エントリーシートや面接で思うような手応えが得られない。
そんな状況に、心当たりはありませんか?
応募書類や自己PRを準備する中で、
「構成も表現も整えているはずなのに、この書き方でうまく伝わっているのか分からない」
と感じる方もいるのではないでしょうか。
これは、能力や努力が足りないから起きているわけではありません。「正解に寄せよう」と意識しすぎることで、自分らしさが見えにくくなっているかもしれません。
この記事では、
・なぜ自己PR 例文を使っても伝わりにくくなるのか
・特別な実績がなくても評価されやすい自己PRとは何か
・面接でも話が広がりやすい自己PRの考え方
をわかりやすく解説していきます。
面接官に伝わりにくい自己PRとは

例文や型に寄せすぎると、
自分らしさが見えなくなる
「私の強みは○○力です」「学生時代に力を入れたことは△△です」
こうした定型文で始まる自己PRを、企業の採用担当は何百、何千と読んできています。
型を使うこと自体は悪くありませんが、型に当てはめることだけに集中してしまうと、どうしても内容が表面的になり、面接官にはありきたりに感じられてしまいます。
企業が自己PRで知りたいのは、文章の上手さそのものではなく、「この人は、どんな考え方で行動する人なのか」という点です。
例文の活用をするあまり、あなた自身の強みや輪郭がぼやけてしまう可能性があります。
面接官が知りたいのは「考え方と行動」
強みよりも「再現性」
面接官は、あなたが「リーダーシップがある」と言っても、それだけでは納得しません。
面接官が本当に知りたいのは、「この人は入社後、どう会社で活躍しているだろうか?」とイメージできるかという点です。
強みの名前ではなく、あなたがどんな場面でどんな行動をとる人なのか、そしてそれがなぜなのか──その考え方と行動に注目しています。
結果よりも「思考の過程」
「売上を150%達成しました」「部員を20人まとめました」といった結果は、もちろん素晴らしいものです。
でも、面接官はその数字の裏側にもっと興味を持っています。
自己PR例文では、成果や結果を中心に書かれていることが多いです。
ただ、結果は環境やタイミングにも左右されます。
・なぜその方法を選んだのか
・うまくいかなかったとき、どう考えて軌道修正したの
・他にどんな選択肢があって、なぜそれを選ばなかったのか
こうした思考の過程が明らかになることで、面接官は入社後にその人がどのような判断や行動をするのかをイメージしやすくなります。

特別な実績がなくても使える!
自己PRの見つけ方・伝え方
「でも、私には人に誇れるような実績がない…」そう思う人も多いでしょう。
安心してください。面接官が知りたいのは「すごい経験」ではなく、「あなたがどう考えて、どう動く人か」です。普段の日常生活の中に、そのヒントはたくさん隠れています。
自分では気づきにくい
「日常の行動」に目を向ける方法
自己PRのネタは、特別なイベントの中だけにあるわけではありません。むしろ、あなたが無意識にやっている習慣やあたりまえと思っている小さな工夫の中に、あなたらしさが詰まっています。
日常の行動を振り返るために「やってみること」
とはいえ、「無意識にやっていたこと」は、そもそも記憶に残りにくいものです。そこで、具体的に振り返るための方法を3つ紹介します。
1.過去の予定表やメモを見返す
スケジュール帳、スマホのカレンダー、ToDoリストなどを振り返ってみましょう。「あのとき、なぜこのタイミングで動いたんだろう?」と問いかけることで、自分の行動パターンが見えてきます。
2.誰かに「私ってどんな人?」と聞いてみる
友人、家族、アルバイト先の先輩などに、「私がよくやっていることって何?」と尋ねてみてください。他人の視点から見ると、あなたが気づいていない習慣や特徴が浮かび上がります。
3.「トラブルや困りごと」を思い出す
順調だった出来事よりも、何か問題が起きたときの対処法のほうが、あなたらしさが出やすいものです。「そのとき、どう考えて行動したか」を書き出してみると、自己PRの材料になります。

「行動+理由+工夫」で伝わる文章に変換
では、見つけた素材をどうやって伝わる自己PRに仕上げるか。
ここでは、シンプルな3ステップを抑えることがポイントです。
- 行動 = あなたが実際に何をしたのか(具体的な行動)
- 理由 = なぜその行動を選んだのか(思考・判断)
- 工夫 = うまくいかせるためにどう考え・挑戦したか(行動・改善)
Before/Afterで理解
まずは、よくある「伝わらない自己PR」を見てみましょう。
「私の強みは計画性です。アルバイトでシフトリーダーを任され、スタッフの配置を工夫しました。その結果、売上が向上しました。」
「カフェのアルバイトで、週末の混雑時にお客様を待たせてしまうことが続いていました。
【理由】
原因を観察すると、レジとドリンク作成の動線が悪く、スタッフ同士がぶつかっていることに気づきました。
【行動】
そこで私は、過去1か月の時間帯別のオーダー数を集計し、ピーク時間の30分前に配置を変える提案をしました。
【工夫】
最初は慣れないスタッフもいたため、動線図を作成して共有し、週1回のミーティングで改善点を話し合う時間を設けました。
その結果、ピーク時の提供時間が平均2分短縮され、お客様アンケートでの待ち時間への不満が半減しました。」
人事の記憶に残るよう
3つを見せよう!

①「再現性」をアピール
人事が自己PRを読む際には、「この人は入社後、どんな場面でどう動きそうか」という点も意識して見られます。
下記の流れで整理することで、人事は「この人は職場でも同じように考えて行動できそうだ」と想像しやすくなります。
状況 → 意図(理由)→ 行動 → 結果
Before(よくある例)
私は責任感があります。
アルバイトでは忙しい中でも最後までやり遂げました。
After(変換後)
忙しい時間帯ほどミスが増えると感じ、
ピーク前に業務の流れを紙に書き出して確認するようにしていました。
その結果、焦らず対応できるようになり、周囲からも任せてもらえる場面が増えました。
💡 point一言(行動に繋げる)
→「結果」より先に、「なぜそう動いたのか」を一文足してみよう
②「具体性」をアピール
「協調性」「責任感」などの言葉は便利ですが、
それだけでは、人事の記憶に残りにくくなることもあります。
文章を読んだ時に場面が思い浮かぶかどうかが、印象を左右します。
伝わりやすい自己PRには、
数字・場所・時間帯といった具体的な情報が含まれています。
Before(よくある例)
協調性を活かして、周囲と連携しながら業務に取り組みました。
After(変換後)
昼休みの1時間に30人以上が来店する時間帯では、
注文が重なっても混乱しないよう、
キッチンと声を掛け合いながら優先順位を確認して動いていました。
💡 point一言(行動に繋げる)
→「いつ・どこで・どれくらい」を入れるだけで、伝わり方は一気に変わる
③「主体性」をアピール
主体性を伝えるには、「私は」を主語にして、あなた自身の判断や行動を明確にすることが重要です。
どんな選択肢があり、その中からなぜその行動を選んだのかを言葉にすることで、あなたが物事をどう捉え、どう判断する人なのかが伝わりやすくなります。
Before(よくある例)
先輩がSNS発信をしており、一緒に投稿を行って認知を広げました。
After(変換後)
参加人数が目標に届かず課題となっていたため、
学生の関心を分析し、生成AIを使って興味に合わせた投稿を作成・発信しました。
その結果、フォロワーが100人増え、イベントの認知と参加が安定しました。
💡 point一言(行動に繋げる)
→「言われたから」ではなく、「何に課題を感じて動いたか」を言葉にしよう

面接でも安心!
逆質問の対策
自己PRは、書いて終わりではありません。面接では必ず深掘りされます。
「なぜそう考えたんですか?」「他の選択肢はなかったんですか?」こうした質問にもすぐに回答できるように下記のポイントを準備しておきましょう。
なぜその行動を選んだのか整理する
自己PR例文は、そのまま使うものではありません。
構成や視点を学ぶためのヒントとして活用するのが理想です。
・この流れは自分の経験にも使えそうか
・自分ならどんな言葉で説明するか
・口頭で話しても違和感はないか
こうして分解することで文章の中身を自分事として捉えやすくなります。
「なぜその行動を選んだのか」
「迷った選択肢はなかったか」
など考えた過程を説明できる状態を事前に準備しておくと、面接でも落ち着いて話しやすくなるでしょう。
まとめ
自己PRがうまく伝わらないと感じると、
「自分の経験や能力が足りないのでは」と不安になることもあるかもしれません。
ただ、その原因は経験の大小ではなく、伝え方にある場合が多くあります。
・特別な実績は必要ない
・完璧な文章でなくていい
・自分の考え方や行動を丁寧に言葉にする
これだけで、自己PRの伝わり方は少しづつ変えていくことができます。
あなたの経験や考えを、相手に伝わりやすい形に整えるためのヒントとして、
上手に活用してみてください。
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yuyama



