オンライン面接、どこまで気にすればいいの?マナー・当日の流れ・注意点を確認!
公開日
2025.12.19

オンライン面接、どこまで気にすればいいの?マナー・当日の流れ・注意点を確認!

就職活動の定番となった「オンライン面接」。
移動時間がなくリラックスして受けられる反面、「Wi-Fiが途切れたらどうしよう」「どこを見ればいいの?」といった、対面とは違った不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

でも安心してください。ポイントを押さえて準備すれば、オンライン面接はむしろ落ち着いて臨めることもあります。ここでは、面接の流れや環境づくり、よくある疑問を開設していきます。

オンライン面接は「対面」と何が違うのか

面接であることには変わりませんが、対面とオンラインでは、相手に伝わる情報の種類が大きく異なります。
まずは、この違いを押さえておきましょう。

オンライン面接は「伝わる情報量」が少ない

対面の面接では、あなたがドアを開けた瞬間の立ち姿、入室時の足音、まとう空気感、あるいは衣服の清潔感など、さまざまな要素であなたの印象が形成されます。
しかし、オンライン面接で相手に伝わるのは、モニターに映る「四角い枠の中の映像」と「マイク越しの声」だけです。

オンライン面接では対面面接に比べ、情報量が圧倒的に少なくなります。

対面なら微妙なニュアンスで伝わっていた「真剣な眼差し」や「謙虚な姿勢」も、画面越しでは伝わりづらくなります。
そのため、オンラインでは普段よりも「少し大きめのリアクション」や「ハッキリとした話し方」を意識することが、コミュニケーションの解像度を上げる鍵となります。

オンライン面接のマナーは「相手への配慮」がすべて

オンライン面接で気になるのは、「お辞儀はどの角度がいいのか」「背景はどんな色がよいのか」といった形式的なことかもしれません。でも、実際に一番大切なのは、面接官がストレスなくあなたの話を聞ける環境を作ることです。

たとえば、通信環境を整えて音声が途切れないようにする、明るい照明で表情を見やすくする、静かな場所を選んで雑音を避ける——これらはすべて、面接官が気持ちよくあなたの話を聞ける環境をつくるための配慮になります。

事前チェック|オンライン面接の環境づくり(3つだけ)

1

通信環境の安定確認

WiFiや有線接続で、音声・映像が途切れないか事前にチェック。

2

背景と照明の調整

背景は整理し、顔がはっきり見える明るさになるよう照明を調整。

3

静かな場所の確保

周囲の雑音を避け、通知音やスマホの音もオフにして集中できる環境を作る。

※ここが整っていれば、面接中は「話す内容」に集中しやすくなります。

企業の不安を理解して、画面越しでも印象アップ

実は、緊張しているのは学生だけではありません。面接官もまた、「こちらの声は届いているだろうか」「通信トラブルで学生の良さを引き出せなかったらどうしよう」という不安を抱えながら画面に向かっています。

だからこそ、面接の冒頭で「はい、よく聞こえております!」と明るく返事をしたり、笑顔で頷いたりすることは、面接官を安心させることにつながります。「この学生とはスムーズに意思疎通ができる」と感じてもらえれば、面接の雰囲気は一気に良くなります。相手の不安を取り除くことも、立派なコミュニケーション能力の一つです。

画面越しの印象は「環境」で決まる
オンライン面接の整え方

自宅で受ける場合、生活空間がそのまま面接会場になります。少しの工夫で、あなたの印象を劇的に良くする「スタジオ作り」のポイントを紹介します。

背景はシンプルに|生活感を映さない

画面に映る背景は、あなたの性格を映す鏡だと思われがちです。基本的には「白い壁」を背にするのがベストです。余計な情報が入らず、表情が最も明るく際立つからです。

もし壁を背にできない場合は、映り込む範囲を徹底的に片付けましょう。
ハンガーにかかった服、読みかけの漫画、乱れた布団などが映り込むと、「だらしない」「TPOの意識が低い」と判断されかねません。バーチャル背景やぼかし機能を使う方法もありますが、通信状況によっては輪郭が揺れたり、身振りのたびに背景が乱れることがあります。できるだけ「物理的な背景」を整えるのが、最も安全で好印象な選択です。

顔が明るく見える照明を意識する

「表情が暗い」は、そのままオンライン面接では、表情の見えやすさが印象に直結します。
「性格が暗い」という誤解につながる恐れがあります。しかし、高価な照明機材を買う必要はありません。大切なのは「光の位置」です。基本は、窓からの自然光を顔の正面から浴びること。窓に向かって机を配置するだけで、瞳に光(キャッチライト)が入り、生き生きとした表情になります。

絶対に避けたいのは、窓を背にする「逆光」です。

顔が影になり、表情が全く見えなくなってしまいます。もし部屋の構造上どうしても暗くなってしまう場合は、デスクライトを壁に向けて反射させたり、白い紙に光を当てたりすると、やわらかい光で顔全体を明るく見せることができます。どうしても部屋の構造上、光が足りない場合は、デスクライトを壁に当てて反射させるなどして、顔全体を柔らかく照らす工夫をしましょう。

オンライン面接で意識すべき3つのポイント

オンライン面接では、「何を話すか」だけでなく、「どう伝わるか」も大切になります。
次の3点を押さえておくだけで、余計な不安を減らし、落ち着いて自分の話がしやすくなります。

①画面に映る前の準備で、安心して面接に入る
オンライン面接開始前までのマナー

まずはアカウントの設定確認です。ZoomやTeamsなどで表示される「名前」は、ニックネームではなく「大学名+氏名」に設定しましょう。
アイコン画像も、アニメキャラクターや自撮り写真になっている場合は、初期設定の無地に戻すか、証明写真などのフォーマルなものに変更します。

また、自分側の準備として「通知音のオフ」は必須です。面接中にLINEの通知音や着信音が鳴り響くと、場の空気が凍りついてしまいます。スマホはおやすみモードに設定し、PC上のSNSアプリなども完全に終了させておきましょう。

②画面越しでも「話しやすい人」になる伝え方

オンライン面接では、目線や音の伝わり方が対面とは少し異なります。
話すときは画面ではなく、カメラを見ることを意識すると、相手には「目が合っている」ように感じてもらいやすくなります。

また、メモを取る際は、キーボードを激しく叩く音(タイピング音)に注意してください。PCのマイクは打鍵音を大きく拾ってしまうため、相手の耳障りになることがあります。メモは極力ペンとノートを使い、静かに取るのがスマートです。

③面接後のひと手間が、印象をきれいに締める

面接が終わった後も気は抜けません。オンライン面接では、対面のように退出してお辞儀をする姿を見送ることができないため、感謝の気持ちは「メール」で補うのが効果的です。面接終了後、できるだけ早いタイミングで(遅くとも当日中に)お礼メールを送りましょう。

「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました。〇〇様のお話を伺い、貴社で働きたいという思いが一層強くなりました」

といった内容を送ることで、丁寧さや志望度が伝わりやすくなります。

「入室」から「退室」までの完全ガイド

ここでは、面接当日の具体的な流れをシミュレーションします。特に「入室」と「退室」の瞬間は、第一印象とラストインプレッションを決める重要な場面です。

入室

やること

  • 面接開始時間5分前にはPCの前に座り、身だしなみをチェック(髪・服・背景)
  • 指示された開始時刻の3〜5分前にURLをクリックして入室
  • 待機室に通されたら、笑顔で座りカメラに目線を向ける

具体的ポイント・注意点

  • 待機中もスマホや資料は見ず、画面に集中する
  • カメラの角度や光を確認し、顔が暗くならないように調整する
  • マイクの音量やヘッドセットの接続を事前に確認しておく

最初の挨拶

やること

  • 画面がつながったら、明るくハキハキと挨拶する
  • 「こんにちは、〇〇大学の〇〇です。本日はよろしくお願いいたします。」と一呼吸置いて話す

具体的ポイント・注意点

  • 接続直後は音声が途切れることがあるため、声が聞こえているか確認する
  • 画面ではなく、カメラの目線を意識して話す

面接中

やること

  • 背筋を伸ばして話す
  • ジェスチャーは画面に映るよう、胸の高さで行う

具体的ポイント・注意点

  • 話すスピードはゆっくりめにし、区切りを意識する
  • 頷きや軽い笑顔でリアクションを示す

退室

やること

  • 「本日はありがとうございました。失礼いたします。」と挨拶して深くお辞儀する
  • 退出ボタンを押した後も笑顔をキープする

具体的ポイント・注意点

  • 通信ラグで表情が映り続けることがあるため、整えたまま退出する
  • ため息をついたり、真顔に戻ったりしない

個人面接と集団面接の立ち振る舞いの違い

オンライン面接には、面接官と1対1で行う「個人面接」と、複数の学生が同時に受ける「集団面接(グループ面接)」があります。それぞれ求められる振る舞いが少し異なります。

個人面接|会話のテンポを大切に

個人面接では、じっくりとした対話が重視されます。ここで気をつけたいのが「音声の被り」です。 オンラインでは、お互いが同時に話すと音声が途切れたり、聞き取りにくくなったりします。対面のように「うん、うん」と声を出して相槌を打つと、面接官の話の腰を折ってしまう可能性があります。

個人面接の必勝法は、「声を出さずに、大きく首を縦に振る」ことです。画面越しでも「しっかり聞いているよ」ということが伝わるよう、普段の3倍くらいの大きさで頷きましょう。これにより、会話のリズムを崩さずに、傾聴の姿勢をアピールできます。

集団面接|話していない時の態度も見られる

集団面接では、画面が分割され、常に全員の顔が表示されます。
あなたが話していない間も、あなたの姿は面接官に見られ続けているのです。 自分が発言していない時に、つまらなそうにしていたり、よそ見をしていたりすると、非常に目立ちます。「他人の話を聞いていない人」というマイナス評価につながりかねません。ここで差がつくのは「聞く姿勢」です。他の学生が話している時に、画面を見ながら笑顔で頷いたり、感心したような表情を見せたりしましょう。

「ライバルの話」ではなく「将来の同期の話」として敬意を持って聞く姿勢は、協調性の高さとして大きな加点対象になります。

こんなときはどうする?トラブルや疑問を「安心」に変えるQ&A

万全の準備をしていても、機材トラブルは起こり得ます。そんな時こそ、あなたの「対応力」を見せるチャンスです。

見落としがちなトラブル

面接中に画面が固まってしまいました。

焦らず、復帰後に感謝を伝えましょう。

回線トラブルで落ちてしまっても、即不合格になることはまずありません。慌てずに再接続を試みるか、事前に控えておいた緊急連絡先に電話を入れましょう。 最も大切なのは復帰後の第一声です。「すみません」と謝るよりも、「お待たせいたしました。待っていてくださり、ありがとうございます」と伝えましょう。トラブルに動じず、感謝の言葉から再開できる姿勢は、社会人としての頼もしさを感じさせます。

宅配便や家族の声が入ってしまったら?

素直に謝り、仕切り直しましょう。
「失礼いたしました。インターホンの音が鳴ってしまいました」と正直に伝え、再度集中し直せば問題ありません。変にごまかすよりも誠実さが伝わります。

オンラインならではの疑問点

カンペ(メモ)を見てもバレない?

「読む」のはNG、「チラ見」ならOK。

想定問答をびっしり書いたメモを用意し、それを読み上げると、目線が常に横に泳ぐためすぐにバレます。言葉に感情が乗らず、棒読みになるのもデメリットです。
どうしても不安な場合は、伝えたいキーワードだけを書いた付箋を、カメラのすぐ近くに貼る程度に留めましょう。
「読む」のではなく、話す内容を「思い出すきっかけ」として使うのがコツです。

服装は下もスーツを着るべき?

全身映ってもいいように、必ず上下スーツで。

「上だけスーツで下はジャージ」は危険です。ふとした瞬間に立ち上がったり、資料を取りに行ったりする可能性はゼロではありません。また、「きちんとした服を着ている」という事実が、気持ちを引き締め、自信ある態度につながります。

まとめ

オンライン面接のマナーは、決して難しいものではありません。「カメラを見る」「部屋を明るくする」「大きく頷く」。これらはすべて、画面の向こうにいる面接官への「思いやり」から生まれる行動です。

対面のような空気感は共有できなくても、画面越しに「熱意」や「誠実さ」を伝えることは十分に可能です。 まずは通信環境を整え、部屋を片付けることから始めましょう。準備さえ整えば、あとは自信を持って接続ボタンを押すだけです。 このコラムを読んだあなたが、画面越しでも自分らしさを最大限に発揮し、納得のいく就職活動ができることを応援しています。

そのうえで、本番では「カメラを見る」「大きめに頷く」といった小さな工夫を意識できれば、大きくマイナスになることはほとんどありません。

このコラムを読んだあなたが、オンラインでも自分らしさを安心して伝えられ、納得のいく就職活動につながっていくことを願っています。

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